旧NISA(つみたてNISA・一般NISA)から新NISAへの移行方法と注意点

NISA・iDeCo

この記事でわかること

  • 旧NISAは新NISAに自動移行されるのか
  • 旧NISA資産を放置するとどうなるか
  • 旧NISAから新NISAへの正しい移行手順
  • 旧NISAと新NISAを同時に持つ期間の扱い方
  • 移行時にやってはいけないNG行動

まず結論|旧NISAは「自動移行されない」

多くの方が誤解しているポイントを最初にお伝えします。

❌ よくある誤解
「旧NISAの資産は自動的に新NISAに移行される」

✅ 正解
旧NISAと新NISAは完全に別物。
自動移行は一切されない。
旧NISA資産は非課税期間が終わるまで
旧NISAのまま管理され続ける。

「新NISAが始まったから旧NISAの資産も新NISAに移っているはず」と思っている方は要注意です。何もしなければ、旧NISAの資産はそのまま旧NISA口座に残り続けます。


旧NISAには2種類ある|それぞれの扱いの違い

旧NISAには「つみたてNISA」と「一般NISA」の2種類があります。それぞれで扱いが異なります。

旧つみたてNISAの場合

項目内容
非課税期間最長20年間
終了時期最終積立年が2023年なら2042年まで非課税
新NISAへのロールオーバー不可
放置した場合非課税期間終了後に課税口座へ自動移管

旧一般NISAの場合

項目内容
非課税期間最長5年間
終了時期最終購入年が2023年なら2027年まで非課税
新NISAへのロールオーバー不可
放置した場合非課税期間終了後に課税口座へ自動移管

重要なポイント:旧NISAから新NISAへのロールオーバー(移し替え)は制度上できません。


旧NISA資産を「放置」するとどうなるか

非課税期間が終了した旧NISAの資産を何もしないでいると、自動的に課税口座(特定口座)に移管されます。

【放置した場合の流れ】

旧NISA口座で運用中
 ↓
非課税期間終了
 ↓
自動的に特定口座(課税口座)へ移管
 ↓
以降の利益には約20%の税金がかかる

移管時の注意点

課税口座に移管される際、**その時点の時価が取得価格(簿価)**として記録されます。

例:
旧NISAで100万円で購入したファンド
非課税期間終了時に150万円に成長

→ 課税口座移管後の簿価:150万円
→ 150万円を超えた部分にのみ課税される

(旧NISAで増えた50万円分は非課税のまま)

これは比較的有利な扱いです。慌てて売却する必要はありません。


旧NISAから新NISAへの移行|3つの選択肢

旧NISAの資産をどうするか、選択肢は3つあります。

選択肢①|非課税期間中はそのまま保有する(おすすめ)

旧つみたてNISA → 最長2042年まで非課税で保有できる
旧一般NISA  → 最長2027年まで非課税で保有できる

メリット:非課税期間を最大限活用できる

こんな人向け:旧NISAの商品に満足している・長期保有を続けたい

選択肢②|売却して新NISAで買い直す

旧NISAの資産を売却し、そのお金で新NISAの商品を購入する方法です。

旧NISA資産を売却
 ↓
売却金を証券口座に入金
 ↓
新NISAで同じ商品または別の商品を購入

メリット:新NISAの非課税枠を早く使い始められる

デメリット:売却タイミングによっては税メリットが減る場合がある

こんな人向け:旧NISAの商品を変えたい・新NISAに早く移行したい

選択肢③|旧NISAはそのまま・新NISAで新規積立を始める

旧NISAの資産には手を付けず、新NISAで新たに積立を始める方法です。

旧NISA:そのまま非課税期間終了まで保有
新NISA:新たに積立を開始(同じ証券会社でOK)

メリット:旧NISAの非課税メリットを保ちつつ、新NISAも活用できる

こんな人向け:ほとんどの方にとって最もシンプルな方法


旧NISAと新NISAを同時に持つ期間の注意点

2024年以降は旧NISAと新NISAを同時に持つ期間が続きます。この期間に注意すべき点をまとめます。

【同時保有期間のポイント】

✅ 同じ証券会社で旧NISAと新NISAを管理できる
✅ 旧NISAへの新規投資はできない(2024年以降)
✅ 新NISAの枠は旧NISAとは別に1,800万円ある
✅ 旧NISAの資産は新NISAの枠にカウントされない

証券会社別|新NISAへの移行手順

SBI証券の場合

STEP 1 SBI証券にログイン
 ↓
STEP 2 「NISA」→「新NISA口座」を選択
 ↓
STEP 3 新NISA口座が自動で開設済みか確認
 ↓
STEP 4 新NISAで積立設定を新たに行う
(旧NISAの積立設定は自動で停止済み)

楽天証券の場合

STEP 1 楽天証券にログイン
 ↓
STEP 2 「NISA」→「新NISAへ切り替え」を選択
 ↓
STEP 3 新NISA口座の開設確認
 ↓
STEP 4 新NISAで積立設定を新たに行う

共通の確認事項

□ 旧NISAの積立が停止されているか確認
□ 新NISAの積立設定が完了しているか確認
□ 旧NISAの残高が正しく表示されているか確認
□ 新NISAの非課税枠残高を確認

移行時にやってはいけないNG行動

NG①|旧NISAを慌てて全額売却する

非課税期間がまだ残っているにもかかわらず、「新NISAに移したい」という理由で急いで売却するのは損です。

❌ 非課税期間が10年残っている旧NISAを
  今すぐ売却して新NISAに移す

✅ 非課税期間が終わるまで保有し続け
  新NISAで新たに積立を始める

NG②|暴落時に売却して新NISAに移す

「移行のタイミング」を意識するあまり、株価が下がったときに売却するのは最もやってはいけない行動です。

❌ 暴落中に「どうせ移行するから」と売却
 → 損失を確定させてしまう

✅ 非課税期間が終わるまで待ってから移行
 → 回復を待つことで損失を避けられる

NG③|証券会社を変更して移行しようとする

「新NISAを別の証券会社で始めたい」という場合、旧NISAの資産は移管できません。

❌ 旧NISAをA証券→B証券に移管
 → NISA口座の金融機関間移管は不可

✅ 旧NISAはA証券のまま保有
  新NISAをB証券で開設して新たに積立
 → これは可能(ただし管理が複雑になる)

移行のベストタイミング

旧NISAから新NISAへの移行(売却→買い直し)を行う場合、タイミングの考え方をお伝えします。

【売却のベストタイミング】

✅ 非課税期間終了の1〜2年前
 → 残りの非課税期間を活用しつつ
  計画的に移行できる

✅ 資産が十分に成長しているとき
 → 利益が出ている状態で売却し
  新NISAで再スタートを切る

❌ 暴落・下落時
 → 損失を確定させるリスクがある

よくある質問Q&A

Q1. 旧NISAの積立を停止して新NISAに切り替える必要がありますか?

2024年以降、旧NISAへの新規投資は自動的に停止されています。新NISAで積立設定を新たに行うだけでOKです。旧NISAの残高はそのまま非課税期間が終わるまで保有できます。

Q2. 旧NISAの資産を新NISAに移すとき、税金はかかりますか?

非課税期間中に売却する場合、利益に税金はかかりません。非課税期間終了後に課税口座に移管されてから売却する場合は、移管時の価格を超えた利益に約20%の税金がかかります。

Q3. 旧NISAと新NISAは同じ証券会社でないといけませんか?

いいえ、異なる証券会社で持つことも可能です。ただし管理が複雑になるため、特別な理由がない限り同じ証券会社でまとめることをおすすめします。

Q4. 旧NISAの非課税期間はどこで確認できますか?

証券会社のマイページ・NISA口座の詳細ページで確認できます。購入年度ごとに非課税期間終了日が記載されています。

Q5. 旧NISAの資産が課税口座に移管されたあと、すぐに売却すべきですか?

急いで売却する必要はありません。移管時の時価が新たな取得価格となるため、移管後に値上がりした分だけに課税されます。引き続き長期保有するか、タイミングを見て売却を検討しましょう。


まとめ|焦らず・慌てず・計画的に移行しよう

この記事でお伝えしたポイントをまとめます。

  • 旧NISAは新NISAに自動移行されない
  • 旧NISAの資産は非課税期間終了まで保有し続けるのが基本
  • 新NISAは旧NISAとは別に1,800万円の新しい枠として始まる
  • ほとんどの人は旧NISAはそのまま・新NISAで新規積立を開始するのがベスト
  • 暴落時の売却・慌てた移行は損失につながるNG行動
  • 非課税期間終了後は課税口座に自動移管されるが、慌てて売る必要はない

旧NISAと新NISAは「別々の制度」として並行して管理するイメージを持ちましょう。焦らず・慌てず・計画的に移行することが、資産を守る最善の方法です!


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※本記事は情報提供を目的としており、投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任のもとで行ってください。

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